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京都府京都市 平成20年7月14日
♦♦  京都祇園祭 山鉾巡行  ♦

暑い、熱い(?)京都の祇園祭に行ってきました。40°近くはあったのではないかと思われる気温の中、ただただ汗を拭きながら目的の辻廻しもすべて見ることが出来ました。場所は3カ所ある辻回しを行う場所の内、比較的人が少ないと聞いていた河原町御池交差点に場所をとる事が出来ました。最初の長刀鉾から最後の南観音山まで絢爛豪華な32台の山や鉾は見応えがありました。
 なおこの日は、登録を目指すユネスコの世界無形文化遺産の基礎資料にするため、すべての山鉾の重量を測定していました。以前より鉾は約12tと言われていたようですが、ほぼ近い数字が出たようです。各山鉾名の横の数字が今回の測定結果(人、物の重量を含みます)です。

山鉾巡行とは、中京・下京の各町に伝わる山と鉾を市街中心部で曳行する行事です。ところで、山と鉾の違いは・・・

鉾の構造 山の構造

●鉾は背が高く四輪を持ち大勢で曳くもの。
 ●山は鉾に比べ小さく人が担いでいくもの。
そんな風に今までは思っていましたが・・・
山にも鉾にもいくつかの例外がありなかなか簡単には説明出来ないようです。

「鉾」は全部で9基。
長刀鉾、月鉾、鶏鉾、菊水鉾、函谷鉾、放下鉾の6基は、屋根の上に「真木(しんぎ)」と呼ぶ20数メートルの長い鉾が立っています。
そのてっぺんには「鉾頭」という、それぞれの鉾の象徴が飾られています。長刀鉾なら、名前の由来となった長刀がついています。
では、あとの3基はどのようなものなのでしょうか?

船鉾、綾傘鉾、四条傘鉾の3基は、真木を持っていません。
船鉾は名前の通り、船の形をしています。出陣の船とされ、現在は休み鉾になっていますが凱旋の船とされる大船鉾と対になっているそうです。
綾傘鉾、四条傘鉾は台車の上に大きな傘をかけます。その鉾の前を、棒振(ぼうふり)と呼ばれる踊りとお囃子が伴います。

「山」は全部で23基あり、「曳山(ひきやま)」と「舁山(かきやま)」に分かれています。
そのうち「曳山」は3基。北観音山、南観音山、岩戸山です。
見た目は「鉾」と変わらないのですが、「山」のため「真木(しんぎ)」とよばれる鉾がありません。かわりに、屋根の上に「真松(しんまつ)」と呼ばれる松の木が飾られています。

残りの20基は「舁山」。「かく」という言葉通り、昔は人力で担いでいましたが現在は全て車輪がついています。
こちらも「真木」はなく、「曳山」と同じく「真松」が立てられていますが、中には太子山の杉のように、松の木ではないものが立てられています。

【以上は祇園祭宵山会議発行の「祇園祭 宵山・巡行ガイド2008」、「老舗主人たちの書くブログ」より引用しています。】

真木を持つ鉾 「長刀鉾」 真松を持つ曳山 「岩戸山」
真木を持つ鉾 「長刀鉾」 真松を持つ曳山 「岩戸山」



山鉾の紹介(今年の巡行順です)

1番 長刀鉾(なぎなたほこ) 11.10t
長刀鉾 稚児

長刀鉾には唯一生稚児(子供)が乗っています。

長刀鉾の辻廻し

長刀鉾の辻廻し

水の準備 鉾のブレーキと楫

辻回しの時、青竹に撒く水をここで準備します。 ブレーキと楫です。


2番 孟宗山(もうそうやま) 0.54t

3番 油天神山(あぶらてんじんやま) 0.55t
孟宗山 油天神山

4番 保昌山(ほうしょうやま) 0.67t

5番 函谷鉾(かんこほこ) 11.39t
保昌山 函谷鉾
函谷鉾の稚児人形
稚児は人形です。

6番 太子山(たいしやま) 0.59t

7番 四条傘鉾(しじょうかさほこ) 0.40t
太子山 四条傘鉾

真木を持たない鉾。鉾の前を、棒振(ぼうふり)と呼ばれる踊りとお囃子が伴います。


8番 占出山(うらでやま) 0.51t

9番 鶏鉾(にわとりほこ) 9.42t
占出山 鶏鉾

10番 白楽天山(はくらくてんやま) 0.71t

11番 霰天神山(あられてんじんやま) 0.65t
白楽天山 霰天神山

12番 山伏山(やまぶしやま) 0.60t

13番 月鉾(つきほこ) 11.88t
山伏山 月鉾

14番 芦刈山(あしかりやま) 0.64t

15番 綾傘鉾(あやがさほこ) 0.36t
芦刈山 綾傘鉾

16番 蟷螂山(とうろうやま) 1.22t

17番 菊水鉾(きくすいほこ) 10.31t
蟷螂山 菊水鉾

18番 木賊山(とくさやま) 0.67t

19番 伯牙山(はくがやま) 0.52t
木賊山 伯牙山

20番 郭巨山(かっきょやま) 0.69t

21番 放下鉾(ほうかほこ) 10.32t
郭巨山 放下鉾

22番 岩戸山(いわとやま) 8.25t

23番 船鉾(ふなほこ) 8.41t
岩戸山 船鉾

24番 北観音山(きたかんのんやま) 9.27t

25番 橋弁慶山(はしべんけいやま) 0.80t
北観音山 橋弁慶山

26番 黒主山(くろぬしやま) 0.67t

27番 八幡山(はちまんやま) 0.75t
黒主山 八幡山

28番 鈴鹿山(すずかやま) 0.70t

29番 役行者山(えんのぎょうじゃやま) 0.84t
鈴鹿山 役行者山

30番 鯉山(こいやま) 0.81t

31番 浄妙山(じょうみょうやま) 0.78t
鯉山 浄妙山

32番 南観音山(みなみかんのんやま) 9.54t
南観音山 DSC_8604.jpg(171703 byte)

一歩露地に入ると、山は電柱や家の軒をかすめるようにして進んでいきます。

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無事山を定位置に付け手締めを行います。

手締めが終わると、柳の枝争奪戦が始まります。この柳を貰うと、一年間の厄除けになるそうです。

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巡行が終わると、すぐに片づけが始まり、懸装品や装飾品が取り外されます。そして、次の日の昼頃には、すべて片づけられてしまいます。


【重量測定の様子】
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山鉾の重量測定は河原町御池交差点の手前で一台一台行われました。方法は4枚の計量器にそれぞれの車輪を載せて測定したようです。

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