彫 刻


屋台の価値が決まると言われるほど重要な役割を持つ彫刻が彫り始められました。 彫刻には取り付けられる場所によりそれぞれ名前が付けられています。ここでは彫られている順番に従って紹介します。

彫刻師


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屋台の彫刻をお願いした雨宮國雄氏の作業風景です。非常にたくさんののみを使い分けて彫り上げていきます。

彫刻の名称


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御簾脇

一番最初に必要となる物は前面の左右の柱と虹梁のに組み込まれる御簾脇というものです。これは、後からではは め込むことができず、付けるなら新築の時しかないわけです。この地区では、この屋台にしか付いていません。

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左側の下絵。上が恵比寿様、下が寿老人。その周りで子供たち(唐子)が戯れているところです。 右側の下絵。上が弁天様、下が毘沙門天。そして、弁天様に寄り添う子供が描かれています。
下絵に沿って粗彫りされたものです。多少、下絵と変わってきていますが、力強さと暖かさが感じられるすばらしい彫刻ですね。
御簾脇全体の下絵です。七福神を中心に周りで遊ぶ唐子が描かれています。
御簾脇の材料となったケヤキ材です。上、左右の3枚あります。 作業場の様子です。ここにあるノミの数は100本ほどあります。その他、大削りは電気ドリルも使います。
屋台に取り付けられた御簾脇です。ちょっと、場所が狭いので全体を見ることはできませんが予想以上のできでした。

力 神

さて!力神とは?
力神は何のためにあるのか? 屋台を神の宿るところ=神社と考えますと、力神は神社を外敵から守る守り神と考えることができます。 「ここから先は境内ですよ」というつもりで屋台の四隅から神社、氏子、または屋台にのって楽しむ子供達を守り、単純に物を持ち上げて、支えている姿というよりは、お寺の門の両側に奉られている仁王様や金剛力士像と同じような感覚で邪気を払い、守ると言う意味合いが強いと思います。それだけに従来の物を持ち上げるという役割以外のすごさが像に表現されているのではないかと思います。

4体の力神の材料です幅30cm、高さ50cm、厚さが20cm位です。 力神の下絵です。4体とも少しずつ違います。
力神一体分のケヤキの固まりです。厚さ30cm、高さ50cmくらいあります。よく見 えませんが、鉛筆で下絵が書かれています。 裏から見たところです。組子に取り付けるように複雑な切り込みが入れられています。ガンダム?
こんな形に彫りあがっていきます。 粗削りの状態です。ちょっとユーモラスですね。
彫りあがった4体の力神です。屋根のすぐ下に付けられるため見下ろした形にな ります。前後それぞれに阿吽で対になります。
力神はこのくらいの大きさです。舞台の下につく力神と比べると小さくなります。 もう一つの荒削りの物です。

鬼板・懸魚


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前の鬼板のできあがりと下絵です。図柄は布袋尊と唐子です。
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前の懸魚のできあがりと下絵です。図柄は鶴に乗った福禄寿です。
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後の鬼板。秋葉山の大天狗です。 同じく懸魚。鞍馬山で剣の修行をする牛若丸です。

なべぶた


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前のなべぶたです。2羽の鶴が描かれています。 後ろのなべぶた。この飛竜は脇障子の図柄とセットになります。
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なべぶたの下絵です。これは前側。